心のフォーム【part 0-3】はじめに

2022年11月25日

○むごい教育 〜今川義元〜
現在のこの恵まれている日本で、私たちが一番必要とするものは何かを教えてくれるありがたい話を紹介します。


その昔、今川義元は、竹千代(徳川家康の幼名)を人質にとり、「竹千代にむごい教育をせよ。」と家来に命じました。
家来たちは朝から夕方まで休む暇もなく竹千代を鍛え上げ、一日が終わった夕方には、便所で腰を降ろせなくなるほどでした。数日して、義元は竹千代の養育係を呼んで「むごい教育をしているか」と尋ねました。養育係は「はい、むごい教育をしています。朝起きる時からすべてかけ足で行動し、食事も粗末な野戦食、休憩はほとんどなし、剣術・馬術・武術など、休むひまなしです。これ程むごい教育はないと思います。」と得意な様子で報告しました。これを聞いた義元は、「ばかもの、それはむごい教育ではない。お前たちは余の言っていることがわからないのか。今日から、食事には山海の珍味が入ってる最高のご馳走を与えよ。それからいつも美女を与え、遊ばせておけ。」と激怒し席を立ってしまいました。
さて、この義元の言う「ご馳走・美女」という、あまいゆるやかな教育のどこが「むごい教育」なのでしょうか。一見、楽でありがたいように思われる美食・美女そして自由な生活。このことで、竹千代は将来武士として強くたくましく生きなければならないのに、あまい環境にすることで信念も筋金もない骨抜きの人間になるはず。これこそ竹千代にとって「むごい教育」なのだと義元は言いたいのです。


私たち人間は、ゆとりある教育だけでは成長しません。実社会の中で「生きる力」をつけていくためには、若い時こそ、いろいろな困難、悩み、試練、つらさ、苦しみを多く経験する程、強い人間になっていきます。



○ゆでガエル

〜ぬるま湯では、ゆでガエル〜

鍋に水を入れて、その中にカエルを入れます。弱火で鍋を煮ると、水はだんだん温まり、気持ちよくなったカエルは寝てしまうそうです。そして、気がついた時にはゆで上がり死んでしまいます。ところがグツグツと煮えたぎった湯にカエルを放り込むと、あまりの熱さにピョーンと跳び上がり鍋から出て助かることがあるそうです。


鍋から跳び出るカエルになろう

熱い環境でガンバレ!

宮崎県 米田透先生


我々人間もお風呂に入る時、ぬるま湯では初めは気持ちが良いものの、風呂上がりは肌寒く風邪を引く原因になります。逆に熱い風呂は、初めは暑さがきついものの身体が芯から温まり、風呂から出た後もしばらく身体がほてっています。また、熱湯でも実際は入れないものの、びっくりして目が覚めます。
本当によいチームの環境は、初めは苦しくても、あきらめずに慣れてくると素晴らしい充実感・達成感に満たされます。また、よいチームを観ると目が覚めるものです。
人間を高めるには、「熱い環境で頑張ること」「熱い環境・人間と出会うこと」が一番大切です。ゆでガエルにならないために、熱いものと触れ合うことが大切です。
よいチームと合同練習したり、たくさんの本を読んで、身体をホットにすることが必要なのです。


熱い人は熱い人に集まる

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